三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

産業用ボイラにおける燃焼振動抑制法に関する研究

表紙写真:西風新都バイオマス発電設備 太平電業株式会社殿提供

1. はじめに

2019年度の慶應義塾大学
大学院理工学研究科の博士論文(工学)として、ガス燃焼及び微粉炭燃焼を対象とした「ボイラ燃焼器における着火・保炎性能改善とその実証に関する研究」を執筆した。本論文に記載したガス燃焼と微粉炭燃焼の共通したコンセプトは、“バーナ火炎基部の保炎性改善”である。本報では、上記コンセプトを適用したガス燃焼の燃焼振動抑制法の実証に焦点を絞ってその概要を報告する。
ボイラにおいては、高効率、低NOx燃焼と共に、安定燃焼が重要とされる。ガス焚きボイラでは、油や石炭などの液体、固体燃料の燃焼と比較して燃焼振動が発生しやすい課題があり、低負荷から高負荷に至る全燃焼域で燃焼振動を抑制するため、様々な研究並びに対策が行われてきた。
燃焼振動は、燃焼の変動(発熱量の時間的変化)と流れの変動が相互に作用し、フィードバックループが形成されたものである。発熱量の時間的変化に伴って発生する圧力波に起因して、圧力波の特定の周波数が火炉の固有振動数と一致して共鳴すると、燃焼振動に成長する。
燃焼や流れの変動はフィードバックループであることから、ループを形成しているいずれかの要因を取り除いてやれば燃焼振動は抑制される。発熱変動の主な原因は着火・保炎性の不安定さであるため、ガスバーナの保炎を強化すれば、火炉内からの圧力変動を受けても大きな発熱変動に繋がらず燃焼振動は抑制される。

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