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ウェビナーの中でいただいたご質問について回答を順次掲載しております。
皆さまの疑問解決の一助となりましたら幸いでございます。

【2024年10月3日開催ウェビナー】
蒸気タービンの長期運用におけるトラブル未然防止と脱炭素化に資する効率改善

質問一覧
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  • 1
    • タービンの効率向上策はラビリンス更新による損失改善、高効率翼の採用などが思いつくが、
      タービンのシステム(給水系統ふくむ)全体での改善事案はあるのか?またboilerサイドからタービン効率の改善に寄与するものがあるのか?

    タービンのシステム全体での改善事案については、
    ①部分負荷時にタービンから蒸気を抽気できなくなっていた場合に、抽気できるようにする改造や、
    ②給水加熱器へタービンから蒸気を供給するのをやめ、出力を上げるようにする事例(いわゆるヒータカット)などが上げられます。ボイラーサイドからタービン効率の改善に寄与するものとしては、主蒸気圧力・温度・流量の増加などが上げられます。

  • 2
    • 無理な運転や品質が安定しない燃料使用による蒸気タービンへのトラブルやその防止について

    品質が安定しない燃料を使用する場合は、主蒸気流量の変動が大きくなります。
    この場合もタービンは追従することができますが、タービンにかかる応力は大きくなるのでできれば避ける方が望ましいです。

  • 3
    • 部分更新、改善更新、一部流用一体更新をキーワードとした、少額で効率的で計画的に実行できる更新方法を提案をして欲しい。

    車室・ロータを既設流用した上で、仕切板のみの改造での対応も可能です。お客様のニーズをいただければ検討いたしますのでぜひ弊社へご連絡下さい。

  • 4
    • 実際にどのくらいの金額と期間がかかりますか?取付工事はどのくらい人員が必要ですか?

    改造内容によって金額や期間は変わります。各案件ごとに相談させていただきます。

  • 5
    • ボイラ関係が専門でタービンについてはよく判りませんが、どのようなトラブルが多く発生しているのか、その要因で?離したボイラ側のスケール飛散以外にボイラに起因するようなトラブルはどのようなものがあるかご教示ください。

    タービンのトラブルとしては、SCC(応力腐食割れ)によるロータ翼溝のクラック、高温条件下でのクリープによる動翼テノン部などへのき裂の発生、復水タービンの下流段の動翼でのドレンエロージョン、軸受箱油切部からの油漏れ、車室・弁室等の植込みボルトの折損などが挙げられます。
    ボイラーに起因するトラブルとしては、ボイラーからのスケール等の飛散によりタービン翼に打痕発生、ドレンがタービン内に流入することにより、スラスト軸受やタービン翼に損傷発生、蒸気の性状が悪い場合に翼にスケール付着などが挙げらます。

  • 6
    • SCCには硫黄分が影響すると思われるが、何故タービンの低圧段の翼溝部分にSCCが発生するのですか?

    タービンに飲み込ませる主蒸気は乾き蒸気ですが、タービンが仕事をすることによってタービン内の蒸気圧力・温度は下がっていき、特に復水タービンの場合は排気が真空のために温度が低くなり、タービンの下流段は湿り蒸気になっています。
    その乾き蒸気から湿り蒸気に行くまでの間の範囲は、乾湿交番域と言われており、タービン負荷等の運転条件によって、乾き蒸気の状態・湿り蒸気の状態が時間とともに変わっていくような箇所があります。そういった箇所では、硫黄分等の腐食成分がより蓄積しやすくなりそのようなところではSCCが発生しやすくなります。また、それより下流の範囲は湿り蒸気の範囲であり、そこでもSCCは発生し得ます。

  • 7
    • 復水タービンの冷却水を冷却塔で冷却しています。この熱を有効活用して脱炭素に繋げたい。何か良い方法はありますか?

    何らかの熱源があれば復水の温度を上げることに使い、ボイラー給水の温度を上げることによって、燃料量を減らす等は可能です。また、復水器冷却水以外の流体を温めるために、復水器を改造して熱交換させるといったことも理論上は可能ですが、復水器の改造は容易ではないと考えられます。 また、冷却塔の冷却水でバイナリー発電等によってエネルギー回収を行う等を考えられている場合は、一般的にバイナリー発電を行う場合は80℃程度以上の熱源が必要なため、冷却塔の冷却水ではそこまで温度が上がるケースは少なく難しいのではないかと考えらます。

  • 8
    • 事後保全より予防保全の方がライフサイクル上は費用が大きくなるという事ですが、貴社技報など、なんらかのエビデンス(過去実績データ等)を持ってその点を示せる資料はありますか?

    特にエビデンスがあるわけではないですが、お客様のトラブルの大きさから補修費用がかなり大きくなっているということに加え、一定期間運転できない場合に既定のタービン出力が得られず買電する必要が出てきて、その停止期間・買電電力・買電単価からかなりの費用が発生していることが弊社でもおおよそ把握できています。この点から考えると、予防保全により想定外の設備停止をなくすということが、お客様の全体コストを抑えるという意味でも非常に重要と考えています。

  • 9
    • 他社製のタービンの対応もできますでしょうか?

    他社タービンについても対応可能です。車室を開放した状態で3D計測を行うことで、既設タービンがどのような寸法になっているかを確認でき、そこから内部換装を計画・設計するといったことができます。ただし、3D計測を実施する必要があるので、費用面ではその分がいくらか上がる方向にはなってしまいますが、技術的には問題なく対応できます。

  • 10
    • CO2対策の1つとして、手続き不要な範囲で発電出力の増出力を検討したいと考えています。改造を基本的に発生させない範囲で、設計条件の余裕代を評価し増出力に繋げたいのですが、ボイラー設備・減速機・発電機等の仕様含め蒸気タービンとして注目すべきことは何があるでしょうか。

    各機器メーカに余裕代を確認いただく必要があると考えらますが、それ以外で蒸気タービンで特に思い当たる点はありません。

  • 11
    • タービン排気真空度の経年悪化を経験していますが、新設から4年でどの程度の真空度の悪化を生じますか。因みに弊社では建設時ー87kPa程度の真空度が初回定検前の4年目でー70kPa程度までになっています。これは普通の状態と理解されるのでしょうか。

    真空度は通常よりも悪化していると考えられるため、フランジ部等から復水器への空気の漏れ込みがないか、エゼクタまたは真空ポンプを復水器と縁を切った状態で運転し真空が引けているかなどを確認するのが良いと考えられます。

  • 12
    • 長納期のタービンの推奨予備品について、各ユーザに持たせるのが基本と思いますが、複数の客先に納入していて同一仕様のものについてはメーカーにてある程度の在庫を持つという考えはあるのでしょうか?

    メーカー(少なくとも弊社では)に予備品の在庫を持たせるのは難しいと考えます。

  • 13
    • 弊社では脱炭素化に向けて現在検討を進めておりますが、主要ボイラー(石炭)を燃料転換をしてLNGに変更する検討を進めています。こちらについて、LNGへ転換したことによるタービンへの影響度はどのようなケースが考えられますでしょうか?

    ボイラーを燃料転換した場合のタービンへの影響として以下が挙げられます。燃料転換した場合、定格負荷においては主蒸気圧力・温度ともに燃料転換前と同じ値をキープすることができる一方で、部分負荷では、主蒸気圧力はキープできるが主蒸気温度は燃料転換前よりも下がる方向となります。 部分負荷で主蒸気温度が下がった場合のタービンへの影響として以下の点が考えられるため、燃料転換のご検討の際にこれらの点についてご注意いただければと考えます。
    ① タービン出力が低下する方向になる。
    ② 必要な送気温度をキープできなくなる可能性がある。
    ③ (復水タービンの場合)下流段において蒸気の湿り度が大きくなるため、最終翼のエロージョンが悪化する方向になる。

※いただいたご質問の内、事業及び技術上の機微事項にあたるものについては、どのような質問があったかも含め、記載を差し控えておりますのでご理解賜りますようお願い申し上げます。 なお、具体的な事業構想・案件をお持ちの上でのご質問の場合には、お問い合わせフォームから個別にお問い合わせいただきますようお願い申し上げます。

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