三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

interview

教えて!スペシャリスト Vol.1 ~木質系バイオマス発電設備 基礎講座~

2023/9/22

長年プラントに関わり様々な知見を持つ三菱重工パワーインダストリーのスペシャリストがプラントにまつわるあらゆることに回答する「教えて!スペシャリスト」シリーズがスタートしました。第一回の相談者は2MW~10MWの木質系バイオマス発電プラント建設を検討している事業者の吉沢 崇さん(仮名)。山間部に土地を保有しているため、資金や工期、設備面などで折り合いがつけば、すぐにでも計画をスタートさせたいとお考えですが様々な不安がおありのようです。そこで今回はボイラー発電プラントの基本設計業務に従事するスペシャリスト横山がズバッとお答えします。

どのくらいの燃料が必要?最低限必要な土地は?周辺への配慮は?

Q1 間伐材や未利用材を使用する予定なのですが、2MW~10MWの木質系バイオマスプラントを稼働させるには一年間でどのくらいの燃料(木)が必要なのでしょうか?

横山:一年間で必要な燃料量は、2MWで3万トン程度、10MWで10万トン程度です。

Q2 2MW~10MWの木質系バイオマスプラントを建設する際に最低限必要な土地面積はどのくらいですか?

横山:発電プラントと燃料を置いておく建屋の土地の総面積は、2MWで約3,600㎡、10MWで約8500㎡です。

Q3 2MW~10MWの木質系バイオマスプラント建設の運転に際して騒音や煙などはどの位、発生するものなのでしょうか?環境への影響はありますか?工事期間も含めて周辺への配慮はどのように行えばいいでしょうか?

横山:騒音については、計画されている地区の境界騒音協定へご確認いただくことが必要です。煙は、通常“ばい煙”として取り扱われるものに、窒素酸化物濃度、硫黄酸化物濃度、ばいじん濃度がありますが、ご計画地域のこれらに規制値を確認いただき、バイオマスプラントの燃焼および環境設備を計画していく流れとなります。最後に工事期間中の周辺環境への配慮ですが、土木建築に着工後から車両の往来、重機による騒音が発生しますので、運転開始に先駆け2年程度は工事期間の影響を考えていただく必要があります。

ランニングコストってどの位かかるの?プラントの寿命は?適切なボイラーの種類は?

Q4 定期点検等も含めたランニングコストはどの程度かかるのでしょうか?

横山:設備のご計画地区、設備規模、燃料種類により大きく変わってきますので、ある程度設備計画の概要をご検討いただいてから評価されるのが良いと考えます。

Q5 プラント設備の寿命はありますか?

横山:20年~30年に渡る発電事業を計画する期間設定があります。これは寿命が20~30年という考え方ではなくて、事業収益(売電単価)が保証されている期間を想定しています。その中で、安定運転していくための日常点検や定期点検の計画を行うことになります。

Q6 ボイラーにも様々な種類があると聞いたことがあるのですが、2MW~10MWの木質系バイオマスプラントに適切なボイラーの種類を教えてください。

横山:木質系バイオマス燃料に適したボイラーの種類は、「気泡型流動層形式」です。三菱重工パワーインダストリーでは、気泡型流動層ボイラーによる発電設備を出力2MW~20MW超までラインアップしています。

敷地はどれくらい必要?申請手続きは?

Q7 燃料を置いておくための敷地はどれくらいの広さが必要でしょうか?

横山:燃料(バイオマス)の種類、入手性、お客様のご計画状況により、各種条件が異なる事から定量値にすることは難しいと考えます。敷地内建屋面積は、全体敷地の1割以下になりますが、質問2のバイオマスプラントと燃料建屋の土地面積(敷地)には、燃料建屋も含めておりますので、ご参考になさってください。

Q8 バイオマス発電プラント建設のために国や地域に申請する手続きには、どんなものがあるのでしょうか?

横山:ご計画条件(地域、出力等)により、各種申請の要否が異なります。詳細については、経産省(NEDO)から発行されている「バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針の手引き」、一般社団法人 日本木質バイオマスエネルギー協会から発行されている「木質バイオマス発電・熱利用をお考えの方へ(導入ガイドブック」等をご参照下さい。

燃料のランニングコストは?発注から運転開始までの期間は?

Q9 バイオマス発電に必要な燃料の輸送、貯蔵にはどの位のコストがかかりますか?

横山:お客様のご計画状況(設備ご計画地区、発電規模、燃料種類など)により、各種条件が異なる事から定量値にすることは難しいと考えます。そのため、お客様のご計画の仕様が具体的に固まった時点で、燃料の輸送、貯蔵にかかるコストが判明致します。一般的に未利用材は、半径50㎞程度の圏内で入手可能なものでないと、輸送費がかかり事業が成立し難いと言われています。

Q10 発注から運転開始までどれくらいの期間をみておけばいいでしょうか?

横山:発注から運転開始までの期間は、2MWで27~29ヶ月程度、10MWで34~36ヶ月程度になります。

どんな些細なことでも心配事は私達へ!

さまざまな問題がクリアになり吉沢さんはすっかり不安がなくなり、前向きにバイオマスプラント建設を検討され始めました。三菱重工パワーインダストリーではお客様の不安を払拭し安心してプラント運営をしていただけるように最善を尽くします。ぜひお気軽にお問い合わせください

プロフィール

回答者:横山

弊社ボイラー発電プラントの基本設計業務に従事するスペシャリスト
設計業務に25年間従事

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