三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

interview

第一回女性エンジニア交流会が三菱重工パワーインダストリー関内本社で開催されました

2023/10/27

工事計画部 計画課 工事チームの渡邊SVのインタビュー記事が女性エンジニアの本音を語り多くの方に読まれているということから、女性エンジニア同士どんな想いで日々業務にあたっているかということを話す機会を設けたいという声が上がりました。そこでパートナー企業で働く女性エンジニアの皆さまにご協力いただき、第一回女性エンジニア交流会を開催する運びとなりました。当日は女性ならではの不安や悩み、キャリアデザインへの想い等、活発な意見交換が行われました。パートナー企業との垣根を越えた取り組みとして、第二回、第三回と開催し建設業界における女性エンジニアの活躍に向けた一助となるように願いを込め、交流会の様子をレポートいたします。今回は二日に渡り開催された一日目の様子です。

緊張もプロフィール紹介で和やかに

当日はパートナー企業の西日本プラント工業様から3名、オンラインで2名、太平電業様から2名、三菱重工パワーインダストリーから7名の計14名の女性エンジニアの皆さんが参加されました。企業間はもちろん、同社内でもほとんど顔を合わせずコミュニケーションをとることがないという、ほぼ皆さん初対面の中、最初は緊張感が漂っていました。

しかし事前に皆さんに記入していただいていた自己紹介資料をモニターに表示し、自己紹介が始まってからは一気に和やかな雰囲気に包まれました。

ペットにオカメインコを飼っている同士で話が盛り上がったり、馬好きが高じて結婚式の前撮りを北海道で行った方の写真を見て感嘆の声が上がったり、バイクが大好きで学生時代から乗っていて現在はレース出場やレース解説書を作成しているという話に驚嘆の声が上がる等、女性ならではのコミュニケーション力の高さで一気に距離が縮まりました。

ものづくりが好き、生活に欠かせない電気に携わりたかった等、理由は様々

「どうして女性エンジニアになったのか?」という質問には様々なお答えがありました。

「元々ものづくりが好き」「現場でどんどん建設が進み景色が変わっていくのを見るのが楽しい」「電気は生活するうえで欠かせないものであるから電気に関わる仕事をしたかった」等々。

また、「長く仕事がしたいと考えたのでインフラやエネルギーに関わる仕事がしたいと思った時に船や重機など大きなものを見るのが好きだったのでこの業界に飛び込んだものの、もともと文系だったので理系の人が多い職場で最初はなかなか大変だった」という意見や「大学では理学部で化学を専攻していたことがきっかけで発電所内の水質測定や薬品管理などを行う業務に就いた」という方もいらっしゃいました。

面白い理由としては、「錆を見るのが好きで、その錆びた姿を見ていたら建物をお医者さんのように診断してメンテナンスをしたり直したりする仕事がしたいと思い、設備に携わる仕事に就いた」という方がいらっしゃり、「そんな理由もあるんだ!」と盛り上がりました。

ボイラー派?タービン派?はエンジニアならではの問いかけ!?

参加された皆さんの経歴は様々で、入社して3年で今年初めてプラント建設現場に着任となった方やボイラー技術者として産業用ボイラーの構造設計をしている方、生産管理センターで海外輸送の計画や手配、実行をしている方、原子力事業所で放射線管理を経験している方等、プラントに携わるエンジニアといっても本当に幅広く様々な業務があるということがわかり、知らないことも多く皆さんお互いの仕事内容に興味津々でした。

また、エンジニアらしく“ボイラー”が好きか“タービン”が好きか、という話題でも盛り上がりました。多くの人は大きくて羽がかっこいいタービン派だそうですが、しっかりとボイラー派もいらっしゃいました。皆さんイキイキとコミュニケーションをとられているのが印象的でした。

女性エンジニアだからこそ共感しあえること

お子様がいらっしゃる方も多く参加されていました。産休育休を経て復帰し、保育園に預けながら仕事をしているお話は、同じ女性エンジニアとしてこれから出産を経験するかもしれない皆さんにとっては大変勉強になる話題で、ライフプランについても話が及びました。

「身近に現地勤務で結婚、出産を経て仕事に復帰している人がいなかったので自身のライフプランに不安があったけれど、今回の交流会のおかげで多くの可能性を見出すことができた」という声をいただきました。ライフプランについては「女性技術者が少ないからこそ、他社との交流によって、より多くの同士のキャリアを知ることができ自分の未来を見据えることができるので、ぜひ第二回も開催して欲しい」という嬉しいご意見もいただきました。

また、現場で“男性が力の弱い女性の荷物を持つべきかどうか”で男性社員同士が議論になったことがあり、自分のことでそういった状況が起きるのが心苦しいという話もありました。女性が圧倒的に少数派であるがゆえに起こる様々なことも今まで女性エンジニア同士で共有することがなかったので、他の人も同じように思っていたことが分かり本当に嬉しいという声が多く上がりました。

“どうしたら女性エンジニアを増やすことができるか?”というテーマについても活発に議論が繰り広げられました。

「そもそもプラント業界の世間的な認知が低いので、認知を高めるためにSNSの活用をしたり、大学や高校などの研究や授業に参画したりして関わる機会を増加させる」

「会社がどのような女性エンジニアを求めているかを明確に提示することが必要。そうでないと働いてからギャップが生まれてしまい途中で辞めてしまう可能性がある」

「制度や福利厚生の充実。在宅勤務やフレックス等、働き方を幅広く選択できると良いと思う」

「現地工事の全自動化や現場管理職務のリモート化により、性差に関わらず活躍の場が広がり、安全管理面や人的ミスの削減、工事費削減等のメリットにも繋がるのでは」

「採用面接の時から女性エンジニアが面接をした方が女性の働くイメージを持ちやすい」

「就活生と女性エンジニアが交流できる機会があれば、女性が少ない企業で働くことに不安を感じることもなくなると思う」

「プラント業界での安全に対する取組みを派生させて、通学の際の交通安全や通園バスの置き去り問題等の防止策講習会を小学校や幼稚園等に行うことで、業界を身近に感じてもらう」

「女性エンジニアにプラント業界に入ってもらう働きかけも大切だけれど、現在就業している女性エンジニアが長く働けるような環境づくりも大切」

等々、上記は一部として貴重なご意見を多々いただきました。

予定されていた交流会の時間は2時間程度でしたが、時間をオーバーするほど盛り上がりあっという間に終了しました。「自社だけだと考えが固執してしまうところがあるのでこういった場があって本当に嬉しかった」「もっと話していたかった」という終わりを惜しむ声が多く上がりました。「今まで女性エンジニア同士コミュニケーションをとることがなかったけれど、これをきっかけにどんどん交流の場を持っていきたい」という積極的な話も聞かれ大変有意義な時間となりました。

後半は二日目に訪れた三菱重工パワーインダストリーが手掛ける『あしかがエコパワー』の建設現場を見学した様子をご紹介します。

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