三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

バイオマス発電に三菱重工パワーインダストリーが選ばれる理由

2022/9/1

2050年までのカーボンニュートラル社会の実現に向けて、今、バイオマス発電に注目が集まっています。バイオマス発電とはそもそも何なのか?どんなメリットがあるのか?実現までにはどんな工程があるのか?実際にバイオマス発電を導入した企業様へのインタビューを交えて紹介します。

バイオマス発電の現状と課題

バイオマス発電とは

バイオマス発電とは、石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料の代わりに、木材や植物など、“バイオマス”と呼ばれる生物資源をボイラで燃焼させる発電方法です。

バイオマスを燃焼させることでCO2は排出されるものの、燃料となる植物は成長過程で光合成によりCO2を吸収しているため、地球環境規模で鑑みると温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる“カーボンニュートラル”と認定される発電方式です。政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを宣言しています。

バイオマス発電のメリット

バイオマス発電は既に技術が確立しているもので既存の化石燃料発電設備からの転用も可能です。燃料調達を含め、経済性から見てもすぐに活用できます。また、発電量の調整である“負荷調整”も容易なため、太陽光や風力などの天候変動資源と並行して導入することで電力供給を安定化できます。さらに国内材の地産地消型の木質系バイオマス発電設備(2,000kW以下)においては、森林事業の再生化、地域コミュニティの活性化、分散電源化、さらには地域エネルギーの災害時における電力インフラの早期復旧対策であるレジリエンス強化の面でも大いに期待ができます。

三菱重工パワーインダストリーのバイオマス発電の5つの特徴

三菱重工パワーインダストリーのバイオマス発電には以下、5つの特徴があります。

  1. 少ない燃料で発電量を確保
  2. コンパクト&標準化仕様で設備費用を低減
  3. 燃料性状の変動にも対応
  4. 最終処分費用を低減
  5. きれいな排気ガスでやさしい設備

上記に加え、国産の間伐材などの未利用材や建築廃材など多種多様な燃料にも対応できるボイラの燃焼技術を開発しています。

バイオマス発電用燃焼ボイラ

バイオマス発電用燃焼ボイラは高効率かつ高出力の流動層ボイラになっており、1984年に商用第1号機が納入されて以来、すでに50缶以上の納入実績があります。木屑、建築廃材、製紙スラッジなどの木質系バイオマスおよび、その他の産業廃棄物まで幅広く多種多様な燃料が利用できます。さらに石炭などの化石燃料との混焼もできることが大きな利点です。

流動層ボイラ

流動層ボイラは大きな熱容量を持つ流動媒体により、高水分や難燃性の燃料を安定して燃焼させることができ、さらに900℃以下の低い温度でもじゅうぶん燃焼させることができるので窒素酸化物、NOxの発生量の抑制が可能です。

ワンストップ開発だから不可能を可能に

万全・盤石なプロジェクト体制で臨むプロフェッショナル集団

お客様からの問い合わせから、契約、設計、製作、試運転、引き渡し、そして安定運用に向けたアフターサービスまでプロジェクトマネージャーと営業担当者、そして、関連各部署の技術者達が連携しプロジェクトを遂行します。すべてがワンストップで進行するため、お客様の要望を確実に把握して対応することが可能です。

開発からアフターサービスまでの流れ

開発

スペシャリストとして技術開発部門のメンバーが常に最先端の独自技術に挑み続けています。

設計

俯瞰する視点と緻密さの両輪で、プロジェクトマネジメント部門、プラント・ボイラ・電気計装設計部門のスペシャリスト達が最先端のプラントを設計します。

調達

プラントを知り尽くした調達部門メンバーが『走(適切な情報収集)・攻(多種多様な購買)・守(徹底的な法令順守)』の姿勢でプロジェクト完遂に伴奏します。

建設

工事計画部門、建設施工部門メンバーがプロジェクト成功のゴールに向け、現地の建設会社との強固なパートナーシップの下、スクラムを組んでプロジェクト完遂をリードします。

試運転

品質保証部門の経験豊富なスペシャリストが試運転(コミッショニング)を行い、プラントに命を灯します。

納入

開発から試運転までの全部門のプロジェクトメンバーが最終工程まで一丸となって、クリーンな未来の実現のためプラントを世に送り出します。

サービス

サービス事業部門の熟練メンバーが、高付加価値なサービスを提供するホームドクターとして、お客様とプラントに末永く寄り添います。

気になる事がございましたら
お気軽にご相談ください。

お電話:045-227-4951

バイオマス発電導入企業のリアルボイス

2020年7月14日に本格稼働をした長野県東御市羽毛山にある信州ウッドパワー。未利用材の地産地消で注目される2MWクラスのバイオマス発電は陰山恭男前社長の熱い想いの下、三菱重工パワーインダストリーとの共同チャレンジにより実現しました。

共に挑戦してくれた唯一の企業

信州ウッドパワー株式会社 前取締役社長 陰山様(建設時~2022年3月まで在任)

「地域の森林環境や景観に配慮し、地元の人たちも喜ぶ地球環境に貢献できる発電所を創りたかったのです。私の理想を実現するために協力してくれたのが三菱重工パワーインダストリーさんでした。他の企業にも相談はしましたが、私が“こうしたい”と言っても“それは○○の面から不可能です”という答えしか返ってこない。そんな時、三菱重工パワーインダストリーさんは“やってみましょう!”と共に挑戦してくれました。想いを共にできる強固な信頼関係のあるパートナーに巡り合えたからこそ、今、信州ウッドパワーは日本全国から注目されるバイオマス発電所に成長できたのだと思います」

発電素人でもストレスなく業務できるサポート体制

「燃料は地元長野県の切削チップです。24時間運転し続けていますが自動化テクノロジーのおかげで、自分で自分を守ることができる発電所なのです。稼働以来、根本的なトラブルは起きたことがありません。そのため発電に関わったことがない素人の方でも業務にあたることができます。しかも三菱重工パワーインダストリーさんの遠隔監視システムがあるので何かあった時はいつでもサポートしていただけるという安心感で、ストレスなく働くことができます。これらのおかげで地元に雇用も創出することができました」

日本の未来のために共に挑戦し続ける

「技術はどんどん進化しています。AIなどの最新のテクノロジーを積極的に取り入れ定格運転できるようにしていきたいと思っています。地域の森林を守り、自然を守り、子ども達の未来を守るために、三菱重工パワーインダストリーさんと共に挑戦し続けたいと思っています」

より良い未来へ。バイオマス発電の可能性とは

2050年までに日本が目指すカーボンニュートラル社会の実現。そのためには幅広い分野の新たな取り組みと挑戦が必要です。三菱重工パワーインダストリーは「産業用火力設備」を提供する国内トップシェア企業として、産業分野において脱炭素社会のスタンダードとなり得る「産業用火力設備」の開発を加速させています。化石燃料を使用しない新たな「産業用火力設備」の開発と共に、地域社会と手を携え、地球環境にも寄り添った「バイオマス発電設備」や「地熱発電設備」などのクリーンエネルギー源を積極的に提供。さらに設備革新だけではない、AI・IoT技術の活用によって働く人の多様性に対応したワーク・ライフ・バランスを大切にする環境づくりも進化させています。これはハードワークから、スマートワークが生み出す新たなエネルギー転換への挑戦です。

ものづくり日本のエネルギーを脱炭素で創り変えることで、日本をさらに発展させクリーンに輝ける未来を目指せるはずだと三菱重工パワーインダストリーは信じています。

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