三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

廃熱ボイラ火炉壁への肉盛溶接技術

表紙提供写真:中部プラントサービス/多気バイオパワー(木質バイオマス発電所) (株)中部プラントサービス殿提供

1. はじめに

都市ごみ焼却廃熱ボイラの火炉管は耐火被覆の上端から露出した管が高温のガスに含まれた腐食成分に曝されており、他の部位に比べて減肉速度が速い。このことから頻繁に部分更新工事を実施する必要があり、顧客の維持管理費を圧迫する要因の一つとなっている。
2013年に、顧客が国内某所ごみ焼却場からごみ焼却設備基幹的改良工事を受注し、その改艮工事の柱の1つとなる火炉管の長寿命化を目的とした、耐腐食性材料を肉盛溶接した火炉壁パネルの更新工事を受注した。
当社ではこれまで、流動層ボイラの層中蒸発水管での全周硬化肉盛溶接管製作、あるいは事業用ボイラ火炉壁での部分肉盛溶接パネル製作の実績はあるが、都市ごみ焼却廃熱ボイラ火炉壁全面への適用については実績がなく、モックアップ試験を行い各種検討、確認を実施した。

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