回収ボイラは、クラフトパルプ製造工程において、木材から繊維以外の物質(リグニンなど)を薬剤で溶け出させた廃液(黒液)を燃焼し、薬剤をリサイクルするためにボイラ底部より回収するもので、この回収される薬剤をスメルトという。この生成されたスメルトは、高温溶融状態となっており、しかもNa2Sを多量に含むことから極めて腐食性が強く、炉底部キャスタ内部に入り込み固着して、管の腐食減肉を進行させる。
回収ボイラの炉内にて水漏れが発生し溶融スメルトと水が接触した場合、スメルトー水爆発という重大事故につながる。
回収ボイラの炉底管を点検するには、炉内側全面にキャスタが施工されているため、これまではキャスタ除去(はつり)などの付帯工事が必要であった。
水張りUT検査技術は、管内に水を張ることにより、炉外側から炉内側の管肉厚を超音波で測定するものであり、キャスタ除去(はつり)などの付帯工事を省略でき、大幅な時間短縮につながる手法である。
技報 Vol.1 [2016] 産業用火力のホームドクター
回収ボイラ炉底管の水張りUT検査技術
表紙提供写真:中部プラントサービス/多気バイオパワー(木質バイオマス発電所) (株)中部プラントサービス殿提供
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