三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

フェーズドアレイUT法によるRT代替UT検査の現地適用

表紙写真:西風新都バイオマス発電設備 太平電業株式会社殿提供

1. はじめに

火力発電用ボイラ及び産業用ボイラの定検工事においては期間の短縮が大きな課題である。
現状、ボイラチューブ更新時の突合せ溶接部の検査手法として、放射線透過検査(以下、RT検査)を採用しているが、RT検査では、安全管理上、管理区域の設定や人払いなどの作業制約が発生する。また、溶接施工のステップとして、隣接する管と管の隙間及びパネル同士の隙間が非常に狭いことから、溶接不適合時の補修を考慮し、1本毎に溶接・検査を繰返していく必要があり、RT検査ではその都度作業調整が必要となる。
以上を背最に、エ期短縮を目的としたRT検査に代わる検査手法の現地適用が急務であった。そこで三菱日立パワーシステムズ(MHPS)ではボイラチューブ突合せ溶接部に対するフェーズドアレイUT法による検査技術を開発し、当社が現地適用化を行った。本報では、フェーズドアレイUT法によるRT代替UT検査の現地適用化に至るまでの取組みについて紹介する。

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