産業用火力発電
読み仮名:サンギョウヨウカリョクハツデン
産業用火力発電は、工場やビル、大型施設などの事業所が、自社で設置・運用する火力発電設備を指します。電力会社からの受電に加え、自家発電を行うことで、エネルギーコストの削減、非常時の電力確保、電力ピーク時の負荷軽減などを目的としています。
この方式にはボイラー&蒸気タービン、ガスタービン、ガスエンジン、ディーゼルエンジンなどがあり、石炭、重油、天然ガスが主な燃料として使われます。
こうした産業用火力発電設備では、コージェネレーションシステム(熱電併給)の導入も進んでいます。これは、発電時に発生する排熱を空調や給湯、工場プロセスなどに生かす仕組みで、電力と熱を同時に活用することで、一次エネルギーの変換効率を高め、エネルギーの無駄が抑えられます。
特にコージェネレーションシステムは、エネルギー効率が80%以上に達する場合もあり、二酸化炭素排出量の削減や省エネルギー対策の観点から高く評価されています。また、非常時の電力確保やピークカットにも効果があるため、BCP(事業継続計画)上の有効な手段としても注目を集めています。
経済産業省 資源エネルギー庁「知っておきたいエネルギーの基礎用語~『コジェネ』でエネルギーを効率的に使う」 https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/cogeneration.html (2018年2月20日掲載)
環境展望台「環境技術解説 『コージェネレーション』」
https://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=8
コージェネ財団 「コージェネの特長」
https://www.ace.or.jp/web/chp/chp_0030.html