三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

interview

安全第一。笑顔を絶やさずどんな難局も乗り越える 建設総括部 工事計画部 計画課 主席技師 三原 洋インタビュー

2023/3/13

三菱重工パワーインダストリーにはさまざまな角度からお客様に関わるスペシャリスト達がいます。お客様の期待を超える働きをして満足して頂く。その強い意志を胸に日々奮闘するメンバー達へ、仕事にかける想いについてインタビューするシリーズ企画。第七回はプラント建設を現場で取りまとめる三原洋主席技師。日々、さまざまな想定外のことが起こる現場でスタッフが安全に安心に快適に作業が行えるように細心の注意を払い、お客様の期待以上の働きをする。どんなことを心がけて日々コミュニケーションを取り業務にあたっているのか、現場のリアルなお話を聞くことができました。

約2年におよぶ緻密な計画を立てても現場では日々何かが起こる

――お仕事内容を教えてください。

三原:現地工事の施工手順や施工方法の計画など、約2年をかけて工事計画を立てます。その後、実際に現地工事を1~2年かけて行います。新しく造る形のないものに対して想像力を働かせ、今までの経験を基に「こういう時にはこういうことが起こるんじゃないか」と想定しながら計画を立てます。設計から一度にすべての情報が上がってくるわけではありませんので、得られた情報の中で計画を進めます。現地では所長として現場全体の取りまとめを行います。安全と品質確保、納期を守ることを最優先に考えて進めています。

――綿密に計画を立てたけれども実際に現場ではそのとおりに進まない、ということもあるのでしょうか?

三原:工事がスタートしてみたらお客様の構内環境が変わっていて、想定した場所に設備の配置ができないことなどがあります。事前に条件を確認し現場の状況を見ていたとしても計画を立てるのにも数年かけますから、その時になってみたら状況が変わっているということはあります。そんな時は過去に行った、似ている建設事例を探し出して調整していきます。自分自身の経験もありますが、多くの実績を持つ弊社だからこそ成せる技だと思います。また実際に図面上ではできていたとしても現場で見てみたら狭すぎて人が入れなかったり、その場所にはそもそもクレーンを入れることができないので吊れない、ということもあります。そういう時には、現場で仕事をしてきた経験を活かして「こう変えれば実現するかもしれない」などと設計側に改善案を助言して、新しく設計してもらうこともしています。

現場では人の命を最重要に、笑顔は絶やさず

――現場で大切にしていることは何でしょうか?

三原:人です。安全に、誰もケガをすることがないように、それをいつも一番に考えています。“いくら赤字になってもどうにかなる”とは言いませんが、人の命には代えられません。現場全員の命を預かっているというプレッシャーの中、日々仕事をしています。

――多くの人が働く現場を取りまとめるために、どんなコミュニケーションを心がけていますか?

三原:新設工事では10名程度が弊社メンバーで、他は地方雇用促進のため現地の会社の皆さまと一緒に工事を行います。皆それぞれ環境が違いますし、毎回同じメンバーでもありません。結婚したばかりだったり、子どもが生れたばかりで単身で来ていたり、独身だったり、外国の方だったり。さまざまなバックボーンを持った違う人間ですから、一人ひとりとしっかりと向き合い、仕事とは関係のないプライベートなことなども話しながら、それぞれの人間性を理解することを心がけています。コロナ前は皆で食事会をしたり、イベントを行なったりしていましたが、なかなか今はそれが難しいところがあります。だからこそ、毎日のコミュニケーションを大切にしています。大変なことも多いですから、ついイライラして悪い雰囲気が漂ってしまうこともあります。そんな時も私は笑顔を絶やさず雰囲気づくりをすることを心がけています。悪い雰囲気の中で良い工事はできませんから。

信頼し合えばどんな難局も乗り越えられる

――業務をしていて嬉しかったり喜びを感じたりするのはどんな時ですか?

三原:お客様と信頼関係を築くことができて、頼りにされた時はすごく嬉しいです。私たちが行う工事外の相談をされた時もしっかりと受け止めて、お願いをされたら完璧にこなそうと心がけています。困ったことが起きた時に私にお願いすればなんとかしてもらえると頼りにされる存在でありたいのです。それにはまず、私がお客様を信頼することが大切だと思っています。信頼されていると分かるから信頼しようと思う、その関係ができて初めてフォローし合うことができるのだと思います。それは現場で働くスタッフ全員とも同じです。

――すべて人間同士のコミュニケーションの中から始まることですね。

三原:そうです。お互いがお互いを信頼し合い、頼り合う。そうすればどんな難局も乗り越えられると思います。物の入荷の遅れや設計の手違い、お客様構内の制限など、さまざまな理由で工程がギリギリになってしまったことがありました。しかし、その時も現地スタッフや社内メンバーと協力して間に合わせることができました。その時のお疲れ様会は格別でした。毎回、何事もなく平穏無事に終わるという事はなく日々プレッシャーの連続です。「二度と現場になんて来たくない!」と毎回思います(笑)ですが、据え付けた物が上手く動いた時はそれまでのしんどい日々がどこかにいってしまって、また次の現場へ向かおうと思えるのです。

――最後に、どんな社会を目指して日々業務にあたっていらっしゃるのでしょうか?

三原:弊社はカーボンニュートラル社会の実現へ向けて技術開発を進めています。それらの新技術や設備に対して建設部門として実現可能かどうかの検証を的確に行い、最適解を各部門にフィードバッグして貢献していきたいと思っています。また、工事の現場では高齢化が進み、人材不足の問題があります。さらに外国人の方も増えています。その為、ICT化を促進していきたいと思っています。現場スタッフにカメラをつけてもらって本社と繋ぎ現地に行かなくても助言ができるようにしたり、3Dを駆使して現場の予行練習をしたりなど、様々な工夫を行って環境を整えていきたいです。そうすることで経験のない人や実務歴の浅い人でも安心して安全に作業が行えると思います。多くの若者がこの仕事に魅力を感じ、やりたいと思っていただけるようにするのと同時に、これからの社会に適応した体制づくりをしていきたいと思っています。

プロフィール

建設総括部 工事計画部 計画課 主席技師 三原 洋 (みはら ひろし) 関内勤務

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