三菱重工パワーインダストリー POWER of Solution

SII補助金対象の先進設備・システムに三菱重工パワーインダストリーの水素焚産業用ボイラが選ばれました

2024/7/29

政府主導のエネルギー効率向上を目的とした補助金制度であるSII補助金(省エネルギー投資促進支援補助金)。この補助金の対象となる先進設備・システムに三菱重工パワーインダストリーの水素焚産業用ボイラが認定されました。事業会社様は2030年度、温室効果ガス46%削減(2013年度比)に向けて二酸化炭素排出量の削減とエネルギー効率向上に頭を悩ませていることと思います。そこでSII補助金の概要と申請対象、申請方法、申請が通った場合の一年の流れについて解説し、三菱重工パワーインダストリーの水素焚産業用ボイラがどのように有益なのかもご紹介します。

SII補助金とは?

SII補助金は、Sustainable Investment Initiative(持続可能な投資促進イニシアチブ)の略称で、省エネ投資を促進するために設立されました。先進的な省エネ設備や工場、事業場におけるエネルギー効率の良い設備の導入や運用の改善、建物の断熱性能向上などのリニューアル費用の一部を支援する補助金です。多岐にわたる省エネ対策が対象になっており、製造業、サービス業、農業、医療、教育など、幅広い業種が支給対象です。

申請対象なケースとは

SII補助金の申請対象となるケースは以下の4つです。

ケース1:工場・事業場型(a)先進設備・システムの導入

ケース2:工場・事業場型(b)オーダーメイド型設備の導入

ケース3:電化・脱炭素燃転型

ケース4:エネルギー需要最適化型

 

三菱重工パワーインダストリーの水素焚産業用ボイラは、ケース1:工場・事業場型(a)先進設備・システムの導入の対象となる「先進設備・システム」に採択されましたので、これへの更新費用の一部が補助されることになります。

以下でこのケース1について詳しく解説していきます。

なお、ケース2、3,4に関しては、環境共創イニシアチブのウェブサイトなどでご確認下さい。

ケース1:工場・事業場型(a)先進設備・システムの導入

資源エネルギー庁に設置された「先進的な省エネ技術等に係る技術評価委員会」において決定した審査項目に則り、SIIが設置した外部審査委員会で審査・採択した先進設備・システムへ更新等する事業が対象になります。

申請要件・補助対象経費は以下のとおりです。

原油換算量ベースで以下のいずれかの要件を満たす事業

①     省エネ率+非化石割合増加率:30%以上

②     省エネ量+非化石使用量:1,000kl以上

③     エネルギー消費原単位改善率:15%以上

補助対象経費

設計費・設備費・工事費 

補助率

中小企業等:2/3以内

大企業、その他:1/2以内

補助金限度額 ※()内は上記①②の非化石申請時

【上限額】15億円/年度(20億円/年度)

【下限額】100万円/年度

 

なお、詳しい要件に関しては、環境共創イニシアチブのウェブサイトなどでご確認下さい。

申請方法と事業一年間の流れとは

9つのステップを踏む申請方法

SII補助金の申請手続きには9つのステップがあります。

STEP1:アカウント登録

補助事業ポータルでユーザ名とパスワードを取得し、アカウントを登録。

STEP2:情報確認

公募要領、パンフレット、交付申請の手引きなどの文書を確認し、事業内容を理解。

STEP3:設備・システムの検討

既存設備の能力と稼働条件を考慮し、補助対象となる新設備を選定。

STEP4:見積もり取得

導入予定の設備の見積もりを取得し、事業完了日までの手配可能性を確認。

STEP5:申請パターンの検討

設備ごと及び事業全体の省エネルギー量を算出し、申請要件に適合する事業区分を決定。

STEP6:書類の収集・作成

申請に必要な書類を収集・作成。

STEP7:省エネルギー量の確認と申請

省エネルギー量、補助率、補助金限度額などを確認し、全体の費用・スケジュールを決定。

STEP8:ポータルでの入力と書類印刷

補助事業ポータルで情報を入力し、必要書類を印刷。

STEP9:書類の郵送

作成した書類をファイリングし、郵送する。

事業の一年間の流れ

SII補助金の「交付申請書の提出」から事業完了後の「成果報告書の提出」までの流れは以下のようになります。

三菱重工パワーインダストリーの水素焚産業用ボイラがSII補助金対象設備に採択された理由

水素焚産業用ボイラは、水素の混焼・専焼が可能なバーナーを組み込んだ設備であり、このバーナーの先進性は以下のとおりです。

(1)従来のガス供給圧力範囲0.5~100kPaGに対して、0.1~900kPaGまでの広範囲(ターンダウン  比;1/95)にわたる水素の供給圧力でも、安定した火炎を形成し、低NOx、高効率かつ安全に運転できる革新的な燃焼技術。

(2)ボイラ負荷10%の超低負荷域で安定燃焼可能なことで、最低負荷の切り下げによる省エネが 達成可能。

(3)水素供給圧力を900kPaGにおいても安定燃焼可能なことにより、輸送配管の小径化、関連設  備の小型化による低コスト化、及び高圧化による低NOx化が可能。

■詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【水素発電】三菱重工パワーインダストリーの水素焚きバーナーで、“水素の廉価普及を待たない選択”を! ―石炭焚きボイラーを天然ガス焚きに燃料転換し、将来の水素焚きに備える事が可能に―

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産業用ボイラー向け水素焚きガスバーナー開発への道~津村俊一氏(主幹技師・工学博士)インタビュー<後半>

カーボンニュートラル社会に向けて全力で取り組みます 

2030年の温室効果ガス46%削減(2013年度比)そして2050年のカーボンニュートラル社会の実現へ向けて国を挙げて取り組みが進まれています。三菱重工パワーインダストリーもカーボンニュートラル社会実現のために技術開発に邁進しており、今回ご紹介した「水素焚産業用ボイラ」の他に「カーボンニュートラル燃料に幅広く対応可能な流動層式ボイラー設備」、「セメントキルン窯廃熱利用発電システム」も先進設備・システムとして採択されています。SII補助金は、エネルギー効率の向上を目指す皆様にとって大変有力な支援策です。エネルギーコストを削減するだけでなく、環境負荷の低減にも寄与します。申請は、SII補助金公式サイトから最新情報を確認し準備を進めていただければと思います。もちろん三菱重工パワーインダストリーでもお手伝いが可能です。ぜひお気軽にお問合せください。

 

参照元:

[SII補助金公式サイト]

[SII特設サイト]

[三菱重工パワーインダストリーの先進設備・システム補助対象設備]

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