スメルトスパウト(Smelt Spout)
読み仮名:スメルトスパウト
スメルトスパウトは、製紙工場のパルプ製造工程で使用されるソーダ回収ボイラーに設けられた装置の一つです。ソーダ回収ボイラーでは、黒液を燃焼することで有機物を熱エネルギーとして利用し、同時に無機成分が高温で溶融した「スメルト(溶融無機物)」が生成されます。
スメルトスパウトは、この高温のスメルトを燃焼室から安全に溶融槽(ディゾルバー)へ流下させるための耐熱性のある通路または排出口です。スパウトには耐熱材や冷却機構が備えられており、スメルトの安定的な排出を維持するとともに、装置の損傷防止や運転の安全性向上に重要な役割を果たします。
出典:日本製紙連合会 技術環境部『紙・パルプ産業のエネルギー事情』
https://www.jpa.gr.jp/file/release/20110208043204-1.pdf(2010年度版)